コケムシです。
最近書いた足袋の靴化についてなんですが、アレ以来足袋の名称の違いについて頭から離れんのです
素材による名称の違いについて色々考えてたんですが
「コレ靴底の違いが一番の要因じゃなかろうか・・・」
と思い立ったのですよ
イヤなんかね?靴底の違いが影響してる節が見られるんですよ
最初に見られたのが、当時では普通だった革の足袋
そこから派生した甲も底も革製の「足袋沓」
次に見られたのが布足袋から派生した、軽快な様が良いとされる流行に合わせて出来た甲も底も布製の「跣足袋」
これらがすっかり滅んでから、作業用の靴として布の足袋にゴム底を付けた「直足袋」
足袋沓に関しては「厚革に鋲を打ち、靴底にする」という世界的にもよく見られる「革靴」として普遍的な製法です
西洋においても鋲を打った靴底は多いですね
そして跣足袋は気が気じゃないのか、「布製の靴底」とか言う頭悪いモノを作っています
前にも話しましたが、「石底」「刺底」といった厚めの布を靴底にしているのです
儀等としては
「当時安く無い布がもったいないという感覚はなかったのだろうか・・・」
と思いますが、逆に
「贅沢して見せてこそ江戸っ子でぃ!」
「穴が空いても眉一つ動かさず毅然とするのが粋ってモンよ!」
とか言ってる江戸っ子が目に浮かぶ・・・
まぁ実際にそんな謂れがあったのか知る由もないけどね
そして最後に直足袋は「ゴム」という新素材を使って、殆ど靴としての完成を成しましたね
ゴム底は今でも使われる適切な素材ですし、人類の靴という文明に大きな転換を与えました
しかしこれら三つの足袋の底を見ると、どれも同じではない!
文字通りの三者三様の様を呈しています
「コレは使用される靴底によって足袋の名称が変わるのでは?」と考えた次第です
と言っても直足袋の名付け親が「足袋沓」と言う言葉を知っていたら、「直足袋」と名付けなかったかもしれません
これは足袋の教養があるかないかの話ですから「靴底の差異は関係ない」が答えでしょう
甲は布製でありながら底が革の足袋が作られていた可能性も十分あります
それなら足袋跣スタイルでも同じ物を作っていたら?
それは「足袋沓」でしょうか?
またや「跣足袋」でしょうか?
名称の違いは時代と共に流れ行く物・・・
であれば、今の時代は足袋跣スタイルは全て「地下足袋」と呼ぶ事になるのやもしれません
今となっては「スポーツ足袋」や「足袋スニーカー」と言う言葉が乱立しています
これから先は「レディース足袋」なんて言葉が生まれるかも知らんし、ルームシューズの「武道足袋」なんて名称も出てくるかもしれん
老人用の健康補助に「健康足袋」なんてもありえますね
ファッションって体系化されてないから名付け方が基本適当なんですよ
そんないい加減なジャンルですからあんまり考えるべきではないかもしれません
これからファッションにおける「名称」というのはどうなっていくのでしょうか?
管理されて正式名称が出てくるのでしょうか?
はたまた言った者勝ちのままかもしれませんね