コケムシです。
昔から思ってたんですけど、和服ってポケットってないんですかね?
懐と袖に袂ならあるんですけど洋服の「Pocket」に該当する物は見ないな
周りでは「懐と袂に入れればいいからポケットとかは要らない」という意見ばっかりですが、儀等の意見としちゃ「懐や袂から物が落ちるのは日常茶飯事だし、固定性が強いポケットは必要」です
こんな事言うと周りからは「そりゃ落ちる様な動きをするから悪いんだよ」「着物はそういう動きをする服装ではなく、もっと慎ましく・・・」云々が返ってきますが
「じゃあこの服、普段着として欠陥だらけじゃねぇか」
と言うしか無いです
儀等としては「本来の使われ方としての日常着であった和装」を知りたくて実際に着て生活してた訳ですから、身分の高い人がしていた作法とか実践するのは目的じゃないんですね(そういうのは茶飲みさん方がしてる)
まぁ呉服業界によるキャンペーンの影響もあるんでしょう
高級路線しかありませんからね
しかしそうやって習俗が消えて行ってしまえば、何が正しく何が間違っているかも解らないままです
オハショリなんか良い例ですよ
元々は紐使ってたのが今じゃ使わないし、長着を無駄に長くする理由もないってのに長くした結果
「オハショリとかなんであんの?邪魔だから無い方が良い」
って言われた事ありますよ
普段着としての実態を探れば「現代人の目から見ても不要なものは昔の人からしても同じ」という実態が見えてくると思うんですヨ
話逸れた
まぁその為にポケットに似た物って取り付けられなかったのか、と調べてる訳ですよ
んで結果として出てきたのがコレ
この鼻紙袋って言う物ですね
服飾ではなく甲冑ですが、当時の武将達にも
「小物入れるのに丁度いい袋があると良いな」
と考えられていたのが伺えます
儀等もコレ、試作段階ながら作ってます
写真は前に上げたコレです
しかし謎なのが
「なぜ服飾にも付けようという考えがなかったのか」
です
そりゃ袋が付いた服飾ってのは世界中で嫌がられますしね?
シワが寄ったり、中身の重さに引っ張られたりしますから
事実スーツのポケットですら物を入れる為に付けられた物ではなく、装飾としての意味合いが非常に強いです
他にも世界中の礼服に相当する服装において、袋が縫い付けられた服物は滅多にありません
だから気持ちは解らんでもないんです
しかし利便性から見て、縫い付けられた遺物があっても良いと思うんですけどね
作業着の類や普段着にはあっても良いと思うんスよ
現に巾着に入れて帯に結びつけるって事なら有った様ですし、縫い付けるって発想は自然な筈なんです
しかし例がない・・・・・
作業着の袴に縫い付けた例はありますが、時代が明治以降と推測できる
西洋の真似で色々作られては消えていった時代と言われています
そんな時代の遺物では日本の服飾文化と言えるかどうか・・・
その当時の人々の考えは
「洋装の真似をしよう!」
であって
「便利な服を考えよう」
では無いですからね
何か参考になるものがあったらぜひ教えて下さい