手甲と篭手の違いってなんだと思う? 鷹と鷲みたいな物です 蝶と蛾じゃないんだなコレが

手甲 篭手

 

この違いってなんなのか

 

今回お話するのは両者の違いについてです

 

と言ってもとても短い話ですよ

結論から言うと「あまり区別して使われていない言葉」と言った状態になっています

 

まず手甲について話しますかね

これは大体手の甲を覆う服飾品です

まぁ概ねこんな見た目のモノです

この見た目してるだけで「手甲」と呼ばれてます

しかし腕貫の様な物も手甲と呼ばれたりするし、色々な物が手甲と呼ばれます

「手甲」って言葉はかなり広い範囲で使われまくって収集付かなくなってるんですね

もうホント定義し難い

 

 

では篭手について

今では基本的に甲冑の篭手・籠手を指します

古い物は「手纒」(たまき)「臂覆」(たおおい)と言ったりして古代にはある原始的な手の鎧です

kotobank.jp

 

この画像の緑の満智羅の下に着込んでいるのが鎧の篭手です

 

大体は肩から手のひらの甲を守る、袖みたいな鎧です

剣道の防具の籠手は肘までない短い物ですよね?

アレは手甲に近いです

しかし実際の鎧でもああいった籠手はありました

 

では「籠手は鎧を指す言葉」か?

というと違います

 

実は籠手は服飾品にも存在しており「弓籠手」と言う服もあったりします

 

www.samue.co.jp

これは矢を放つ時に、弓を持つ手に弦や矢がかすって怪我をしない様に着る衣料品です

鎧の籠手と同じく肩から手の甲まであります

 

つまり「籠手は鎧以外にも服として存在していた」という事になるので、一概に言えないのです

 

これが始めに言った「篭手も手甲も明確な違いがない」という言葉の意味です

 

鷹と鷲の違いをご存知でしょうか?

実はアレも昔の人がテキトーに呼んでいただけで、明確な定義がないんですな

今となっては蝶と蛾はしっかり分類分けされておりますが、昔の人はどちらも同じ扱いをしていた程です

 

鷹と鷲も明確な定義はなく、篭手と手甲も定義はほぼ無いのが実態です

それぞれの時代・業界の人々が勝手に呼称してるだけとも言えます